「野外彫刻 市民が守る」「きれいに保ち いたずら抑止」 新聞記事より
3年前位の読売新聞夕刊の「モラルを問う」というトピックスに
「野外彫刻 市民が守る」「きれいに保ち いたずら抑止」
このような記事が載っていました。
(関東地方だけかもしれないのですが。)
読売新聞夕刊
その記事を彫刻、美術関係者を問わず是非ともお伝えしたいのです。
内容は簡単に以下の通り。
さいたま市の埼玉県立近代美術館には同美術館が募集した「彫刻ボランティア」なる面々が居り、野外に展示されている彫刻の水洗いや、修復技術も学ぶとの事。
全国でいたずら被害が多発しており、後を絶たないらしいのです。
地域ボランティアの人々に作品を守ってもらえる状況は美術館側、またその作品を制作した作家にとっても心強く喜ばれているとの事。
このほか全国にこのようなプログラムを設けて美術館、市町村、大学などが連携を取って野外彫刻を守っていっている様子を伝えています。
このような活動が紙面に話題が出るのは、大変喜ばしい事でもあり、また悲しい事でもありますね。
本当は我々美術鋳造関係者が率先して啓蒙していかないといけないのに・・・。
造りっぱなしではいけない。また、受注した方も設置しっぱなしではいけない。
いろいろな事でモラルが失われている現代、こういった市民活動はほんとうに我々に勇気を与えてくれるし、これをきっかけにもっと真剣に考えていかないといけないと。頭の下がる活動だと思います。
掃除をしている人の前で堂々とゴミを捨てる人がそうは居ない(絶対と言い切れないところが悲しいが)のと同じように、この活動を知れば他の所の野外彫刻にいたずらしたり、汚したりする者は少なくなっていくと思います。
また、こういった事をきっかけに沢山の方に彫刻に触れていただき、興味を持っていただければと思います。
美術業を営む我々やアーティスト、アートファンにとって心温まる、また反省させられるニュースでありました。