最近 ブロンズ像に関するお問い合わせが増えています
ここ数年、特にブロンズ像の製作、なかでも胸像やトロフィーのご相談を多くいただくようになってきました。
コロナ禍がようやく落ち着き、気づけばすでに2年半が経過しました。
その間に、企業や団体による表彰式、記念式典、周年行事といった対面イベントが徐々に再開され、以前のような活気が戻りつつあります。
そうした動きの中で、純粋なアート作品としてのブロンズ像や銅像の製作ニーズも少しずつではありますが、回復の兆しを見せています。
弊社へのご依頼の多くは、まずWEBサイトをじっくりとご覧いただいたうえでのお問い合わせです。
中でも印象的なのは、Eメールではなく、まずお電話で直接ご連絡くださるお客様が多いこと。
実際に製作可能かどうか、希望するブロンズ像の仕上がりイメージが再現できるのか、胸像にふさわしい表情や質感が出せるのか...
そういった細やかな点を、お電話で丁寧に確認されたうえで、図面や資料をメールに添付してくださるケースが大半です。
また、見積りだけを目的とした「相見積もり」ではなく、最初から具体的な製作を検討されている方が多いのも特徴的です。
とくにオリジナルのブロンズ像、つまり一品ものの銅像や肖像レリーフ、さらには故人を偲ぶ胸像など、量産品ではない一点物をお考えの方が大半です。
そうした作品は、単にコストだけで比較できるものではなく、技術的な実現可能性や芸術的な表現力が問われるため、お客様との対話を重ねながら進めることが欠かせません。
最近特に増えているのが、学校や自治体、そして企業からの胸像製作のご依頼です。
歴史や法人に名を残した人物の銅像や、地域の功労者を称える胸像の設置を検討されている例も多く、ブロンズならではの重厚感や風格を評価していただいております。
ブロンズ像は時間を経ることで風合いが増し、設置場所に自然に馴染んでいくという特性もまた、多くの方に選ばれる理由の一つです。
ただし現実問題として、ブロンズの鋳造費用や胸像の製作コストは、20年前、30年前と比較してかなり上昇しています。
鋳物の原材料価格や職人の人件費、輸送コストなどが影響し、かつての倍近い費用がかかることも珍しくありません。
そのため、最終的にご予算が合わず、残念ながらご期待に沿えないケースも少なくありません。
それでも、私たちのもとには毎年一定数のご依頼があり、ブロンズ胸像や記念の銅像の製作を続けさせていただいておりますことを、大変ありがたく思っております。
今後も、ブロンズ作品を通して、想いを形にするお手伝いができるよう、一つひとつのご相談に誠実に対応してまいります。