一年を通しての冑部品製造
すでに6月に入ってしまいましたが、毎年5月5日はこどもの日。
古来、端午の節句として男の子の健やかな成長を願う行事が行われていた為、祝日になったとの事。
鎧 、兜 (冑)、刀 、武者人形、金太郎人形など五月人形 と呼ばれるものを室内の飾り段に飾る風習があります。
その冑(カブト)の部品の一部は電気鋳造などで製作されることがあります。
創業時から、多くの甲冑師さんが弊社に作品に使用する部品製作の依頼に訪れます。
昔は注文が一番集中したのが、この時期、5月中旬から6月上旬だったのです。
五月人形とは言え、一年かけて制作されるものもたくさんありますし、
在庫が無くなった商品に関してはすぐに新たに制作をしないといけない場合もあるようです。
という事で、現在も弊社ではいくつもの冑の部品の型を各甲冑師の方から預かっており、数量を確認しながら、レリーフ状の金具製作、鋳造に取り掛かっております。
一年、二年、三年を通して様々な形の部品の受注があるので、電気鋳造の漕には1か月に一度は兜の部品の型が並んで鋳造されています。
長い年月をかけて準備する。
甲冑士、伝統工芸士が五月人形として前年、前々年から冑を造られるというのは、本当に大変なお仕事です。
桜餅に使われる葉っぱは、前の年に取って塩漬けしたもの。
これとなんとなく似ているかもしれません。